精神病院ってどんなところ?(中編)

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Photo by Martha Dominguez de Gouveia on Unsplash

 

みなさん、こんにちは。

昨日の続きを書きたい。

lavandura.hatenablog.com

 

 

私が通ってる精神病院では、初診の時だけ30分以内のカウンセリングがある。

初診以外は、5~10分の医師の診察だけだ。

 

私の担当医師はスキンヘッドで、いつもハイネックの黒いジャージを着てる。

医者に見えない。

寡黙な板前みたいな雰囲気だ。

 

その担当医師は、

「半年以上前から鬱病だったと思うよ。パニック発作は薬だすから。出社不可って診断書に書くから、会社に郵送しなさい」

と言った。

 

社畜だった私は「え、でも仕事があるから、それは無理ですよ」と答えた。

担当医師は「出社、できないでしょ?」とだけ言った。

 

この診察の前に、会社に電話した時のことが頭をよぎった。

人事部に繋いでもらって松田係長が出たけど、私は30秒以上、言葉が出てこなかった。

 

松田係長は、

「あれ、電波悪いのかな?もしもーし?」

と言ってた。

 

私がやっと発した言葉は

「お疲れ様です、松田です」だった。

松田は係長の名前なのに。

 

もう何を言ってるのか自分でもわからなかった。

しどろもどろ、やっとのことで病院にいることを伝えた。

 

こんな状態だったので、担当医師の言う通り、自分はもう無理なんだと悟った。

 

家族にはメールでSOSを送ってたので、会社を早退して精神病院の最寄り駅に来てくれた。

人事部長と松田係長も、その近くのカフェまで来てくれて4人で面談した。

 

会社へ提出した診断書は封緘されてたので、何が書かれていたのか知らない。

でも、この日以降、退職手続きや一切の引継ぎを、松田係長を通して会社とやり取りした。

 

パワハラ上司とも、他の誰とも、メールも電話もしてない。

一緒に旅行するほど仲の良かった同僚も、今日まで1度も連絡をとってない。

 

会社のことを考えると感情が揺れてパニック発作が起きるので、連絡遮断は悲しい反面、ほっとした。

 

10日後、私物が宅配便で送られてきた。

これで終わり。

あっけなかったな~。

 

今日も良い1日を。