精神病院ってどんなところ?(中編)
みなさん、こんにちは。
昨日の続きを書きたい。
私が通ってる精神病院では、初診の時だけ30分以内のカウンセリングがある。
初診以外は、5~10分の医師の診察だけだ。
私の担当医師はスキンヘッドで、いつもハイネックの黒いジャージを着てる。
医者に見えない。
寡黙な板前みたいな雰囲気だ。
その担当医師は、
「半年以上前から鬱病だったと思うよ。パニック発作は薬だすから。出社不可って診断書に書くから、会社に郵送しなさい」
と言った。
社畜だった私は「え、でも仕事があるから、それは無理ですよ」と答えた。
担当医師は「出社、できないでしょ?」とだけ言った。
この診察の前に、会社に電話した時のことが頭をよぎった。
人事部に繋いでもらって松田係長が出たけど、私は30秒以上、言葉が出てこなかった。
松田係長は、
「あれ、電波悪いのかな?もしもーし?」
と言ってた。
私がやっと発した言葉は
「お疲れ様です、松田です」だった。
松田は係長の名前なのに。
もう何を言ってるのか自分でもわからなかった。
しどろもどろ、やっとのことで病院にいることを伝えた。
こんな状態だったので、担当医師の言う通り、自分はもう無理なんだと悟った。
家族にはメールでSOSを送ってたので、会社を早退して精神病院の最寄り駅に来てくれた。
人事部長と松田係長も、その近くのカフェまで来てくれて4人で面談した。
会社へ提出した診断書は封緘されてたので、何が書かれていたのか知らない。
でも、この日以降、退職手続きや一切の引継ぎを、松田係長を通して会社とやり取りした。
パワハラ上司とも、他の誰とも、メールも電話もしてない。
一緒に旅行するほど仲の良かった同僚も、今日まで1度も連絡をとってない。
会社のことを考えると感情が揺れてパニック発作が起きるので、連絡遮断は悲しい反面、ほっとした。
10日後、私物が宅配便で送られてきた。
これで終わり。
あっけなかったな~。
今日も良い1日を。